意志力とセルフレギュレーション

p87.自己調節(セルフレギュレーション)
特に「調節」という言葉が大事。
調節とは変えることを意味するが、ここでは特に目的と意義がある変化に限る。
ある特定の目標や基準に向かって人を誘導することなのだ。
目標や基準のない自己コントロールは、何のあてもなく自らを変えようとしているに過ぎない。


p87.けれどもたいていの人にとっての問題は、
目標がないことではなく、むしろありすぎることだ。


p92.対立した目標を立てた結果、人は行動せず不満をためる。
ベンジャミン・フランクリンの13項目→全てを達成使用すると矛盾が生じた。


p93.目標が対立した時に生じる主な結果
1.悩むことが増える
2.できることが少なくなる
→対立しない目標ならば、どんどん行動して前へ進むが、そうでない人は心配ばかりで行き詰まる
3.体と心の健康が損なわれる


p95.依存症患者の時間的な視野が短くなることは、何度も確認されている。


p98.短期的な目標か、長期的な目標か
小学生は短期目標の方が成果が出る
高校生は長期目標の方が成功につながる
→毎日の作業が将来の目標につながっているかどうかが重要


p101.戦後アメリカにプランニングの英雄が生まれたが、、、
柔軟性のない統計に基づいた計画は、結局失敗に終わった。


「水のような目標」


p102.「まず優先順位の高いことを順番に書き出します。1はこれ、2はこれ、3はこれ、というように。
そして3位以下のものはすべて消してしまうんです」
→長期と短期、大まかと詳細の目標を調和させる戦略の簡易版


p104.彼のシステムは心理学者が何十年も前に気付いていた精神現象に関わっている。
それは「内なるやかまし屋」のことだ。しかしそれが本当に理解されたのは、最近バウマイスターが
その内なる声を黙らせる方法を、実験で証明してからだ。
→バウマイスターらとデビットアレンは、違った道筋で同じテクニックにたどりついた。


p106.「サルの頭」…木から木へと跳びまわる猿のように、常に思考があちこちに飛んでいる。
p107.「開ループを閉じる」…「次に取るべき具体的な行動」を書く
→どちらもGTDシステム提唱者のデビッド・アレンの言葉

p111.ザイガルニック効果…終わっていない仕事や達成されていない目標は、頭に浮かびがちである。
私たちは不快な音を途中で止めることが多い。そのため逆にあとで何度も思い出すハメになる。


p113.ただ計画を立てるだけで、ザイガルニック効果は消える
その時の計画は、どこで、いつ、何を、どのように終わらせるかの細かいものである必要がある。
(実際にその計画を実行するかどうかは関係ない)


p114.無意識は、意識的な脳に対し「計画を立てる」ように求めている。
                ~~~~~~~~~~~~~~
→デビッド・アレンのシステムもこの原理を利用し、無意識を黙らせている。


p118.decideとhomicide(殺人)の語源は、共にラテン語のcaedere(切り捨てる、殺す)である。
→何かを決定する時、他の何かを切り捨てている。
選択を迫られると、「あなたは間違っている、あなたは正しいetc...」という開ループに対処しなくてはならなくなる。


GTDの本「はじめてのGTD」を読む

●詳細な計画を立てろ