意志力第6章

セルフ・エスティームより、セルフコントロール
→でも、これを堂々と言えないのは、科学が「進歩」するものであるから。
これは将来的には間違っているのかもしれない。正しいのかもしれない。
そんなことを大々的に言って、お金を稼いでいくのは無責任なんじゃないかと思ってしまう。

→じゃあ、ちゃんとそれを言えば良い。
「絶対にこれは効果がでるものをつくってるんで自信はありますが、
どうしても合わない人はいるし、科学は常に進歩しているので、よりよいものが
出てくる可能性はあります。ただ、現時点ではこれが最有力のものです」みたいな。
もっと上手いコピーは書けそうだけど。

・僕は第三者的なグロ描写は大丈夫だけど、デビッド・ブレインが体験したような
水中で17分間息を止める生々しい描写は、読むのが辛くなる。自分の身体に同じような
反応が出そうになるからだ。
182pと164p


p183.ジョゼフ・コンラッドの小説「闇の奥」
→アフリカの原住民に、イギリスの植民地主義者がやったことは、
SWANSONGで鍬形がやったことに似ている感じがする。


p190.感情移入ギャップ…
冷静で理性的で穏やかな心境のときは、激情にかられ誘惑に取り囲まれて
熱くなっているときにどう行動するか理解できないということだ。
「空腹でないときダイエットを誓うのは簡単だ」


p191.私たちは意志力が大きな強みだと述べてきたが、あらゆる状況でそれに頼り切るのは
得策ではない。緊急事態に備えて温存しておくべきなのだ。
→意志力を節約する心理的な技は、逆説的だが、技を使うのに意志力がいる。
だが、長期的に見ると消耗は少ない。


p193.「プリコミットメント」…
将来強い欲求に襲われることを事前に見越して自らを拘束すること:事前拘束
→感情移入ギャップに対抗するためとも言える。


p196.プリコミットメントには、金銭的なペナルティ+判定者がいる時のほうが効果がある
p196.2000人以上の禁煙に関する実験
→尿検査でニコチンが検出されると、預けたお金が没収され寄付される。
6ヶ月後には半分がテストに落第していたが、クリアした人はペナルティが解除された後も
禁煙が習慣になっている率が40%も高かった。 


p199.きちんとした外見は内なる自制心と結びついている
→散らかった部屋でテストを受けると、自己コントロール力が低くなる


p200.慈善活動と気前の良さは自己コントロールと結びついている。
自己コントロールを発揮するには、自然の動物的自己中心性を乗り越える必要があるからで、また他人のことを
考えると自制心が鍛えられるからだ。


p200.最初は意志力が必要でも、一旦習慣になってしまうと、ほとんど無意識に行動するようになり、
そのうち意志力は必要なくなる。
p201.自己コントロール能力の高い人の能力は、多少なりとも無意識の行動に顕著に表れる。


・メタ分析による発見2つ
1.自己コントロール能力が最も効果を発揮するのは、悪い習慣を断ち切り、よい習慣を確立するときだ。
2.自己コントロールは仕事や勉強には役立つが、食事とダイエットに関してはあまり効果を発揮しないということだ。


p203.教授の実験
→論文を、
1.毎日コツコツ
2.1週間か2週間で
3.その中間で
書くタイプがいたが、独創的で質の高い研究を行い、
終身在職権を得ることができたのは、1のタイプが最も多かった。


p208.ワタシは差し迫る危険の圧力を実際に感じながら火薬よりもまず自己コントロールが必要だと分かった。
そして第2に、何が起こるかわからないアフリカ探検中に自己コントロールを持続するためには、関わらなければ
ならない原住民に対して心から共感を示す必要がある。


p210.高レベル・低レベルに思考を誘導する。
→「WHY」は思考を高いところへ押し上げ、将来に目を向けさせる=高レベル
→「HOW」は思考を低くして、いま現在のことを考えさせる=低レベル
→高レベルの思考を促された人ほど自己コントロール能力が向上し、低レベルな思考をした人では低下した。


p211.「私は幸せになるためにこの世界に送られたわけではない」
「特別な仕事をするために来たのだ」
→高ステージの人の思考の特徴。