意志力第9章

p241.「成績が良い→自尊心が高い」に関連はある
「自尊心が高い→成績が良い」に関連はない

p241.むしろ、成績の悪い子の自尊心を高めようと励ますと、
成績が更に下がることが分かっている
→成績が下がっても自分に不満を感じなくなる


p243.自尊心の高さの利点としてはっきり実証されていること2つ
1.自主性が高まること→信念に基づいて行動し、信じるものを守り、リスクも引き受ける意欲がある。
2.機嫌良く過ごせること→全体的に満足を感じている

※「自尊心」「自己愛」「自己調節」などの抽象的な用語は、
1つ1つ定義を確認すること。


p244.ナルシシズムについて(自己愛と関連)
・ナルシストは他人から賞賛されたいという深い欲望を持つ(ただし、特に好かれたいとは思わない)
・特別な存在として扱われるのが当然と思い、批判されると悪意を持つ
・最初の印象は好ましいが、それが長続きしない
・ヒットソングの研究によると、ここ30年で「私が」「私を」という言葉がますます増えている


※ああ、自分は相当自尊心が高く、ナルシストの傾向があるな。
と分かっておくこと。


p245.アジア系アメリカ人
→子供の頃からのしつけの影響か、アメリカ人より自己コントロール能力が高いという
結果が出ている。
アジア系アメリカ人アメリカの人口の4%に過ぎないが、
スタンフォードなどのエリート大学に締める彼らの割合は、学生数の4分の1
→「アメリカに住むアジア人(=何かが組み合わさっている可能性がある)」であることと、
あくまでエリート大学・学位取得率が高いだけで、全てが優れいる訳では無い点には注意


p248.両親が高い目標を決めて厳しいルールに従わせる
権威主義的」なスタイルは好ましくないと、以前は思われていた
・子どもが勉強を得意になるよう親には何が出来るかを尋ねると、
中国系アメリカ人→厳しい規範、高い目標、よぶんに宿題
ヨーロッパ系アメリカ人→プレッシャーをかけすぎない、子どもたちの自尊心を高める


p252.しかし親は子どもをしつけるという役割を再発見する必要があると考えている。
それは暴力をふるったり怒ったり厳格な罰を与えたりすることではない。
時間を取って子どもたちの行動をよく見て、適切な見返りやバツを与えるということだ。


p252.罰には三つの基本的な面がある
1.厳しさ→厳しすぎる罰は逆効果
2.スピード→非常に重要。遅くなればなるほど、過ちそのものや、そこに至るまでの心理プロセスを忘れる
3.一貫性→最も難しい。穏やかに、断固とした態度で一言二言。ただし、一貫している必要があるのでそこが難しい。


p259.「過正当化効果」(内発的に動機づけられた行為に、外部から報酬などを与えると、動機づけが低減してしまう現象)
→バウマイスターらは同意していない。
・まず、好成績そのものが外部からの報酬なので、そこにお金が絡んでも
過正当化効果と勉強が楽しいという気持ちの関係は変わらない。
・ただ、たとえば「毎日学校に行くだけでお金を渡す」とかだと、ごほうびがなくなったときに行く気がなくなるのは認める
・お金を払って成績向上につながるかどうかは、実験の結果さまざま
※重要なのは、報酬の与え方が「一貫」していること


p262.キャンディバーと父親不在
→アフリカ系の子ども(トリニダード・トバゴに住む)は、母親が1人で育てている場合が多い
→父親不在の家庭の子どもに、1週間後に貰える大きなキャンディorすぐにもらえる小さなキャンディを選ばせると、
誰一人として大きなキャンディを選ばなかった。
(インド系でも同じ結果。父親がいるアフリカ系は、約半分が1週間待つ)


p264.シングル家庭の子どもの自己コントロール能力が低い理由
1.遺伝
2.子どもを見守る目が少ない